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めんどくさがりでも継続できるレザーケア【結論:ラナパー】

革が好き。めんどくさいことは嫌い。そんないかにも人間らしい僕がたどりついたレザーケア用品はラナパーなんだ。
彼と出会って、使い続けて8年ほど。今日はそんなラナパーに対しての僕との出会いと実際ラナパーを使い続けての実感と6年目の僕の財布を見てほしい。

【ラナパーとの出会い】

まず僕がラナパーと出会った。いや、知ったのは高校2年生の頃だった。
当時ツイッターで美容師の三科光平さんをフォローしていた僕は、彼が履いているピカピカの革靴をみて驚いた。何をすればこんなにピカピカになるんだろう、僕の履いているローファーなんてバキバキのボコなのに。

そしてツイートを見ていくとどうやら【ラナパー】というものを使っているらしい。
当時高校生の僕が翌日には学校をサボってAmazonにて購入をしていたのは言うまでもないのでここでは割愛とする。

【ラナパーの到着と邂逅】

そうして3-4日後に自宅にAmazonの小包が届いていた。宛先には自分の名前。居ても立っても居られなくなり、段ボールを綺麗に開封することすらできずにちぎるかのように開封する。
その段ボールの中で、ラナパーはその白磁器のような清廉潔白としたいでたちで鎮座していた。

まるで割れ物を扱うかのように僕はラナパーを段ボールから取り出し、掌にのせる。
140gとは思えないような確かな重量が掌・手首・肘・肩と順に伝い、その存在を確かなものと僕に理解させてくる。

まるで初めて女性に触れるような不思議な高揚感を胸の内に秘めながら、僕はラナパーの上蓋を開ける。やさしい。そっとした自然由来の原料を使っているとわかるような香りだ。革に使うワックスの香りを苦手と思う人もいるそうだが、僕とラナパーの相性はどうやら上々らしい。

【ラナパーとの初体験】

僕はハッとしてつい先ほどまで履いていた自分のローファーをとりに玄関へ戻った。さっと目的のものをとり、いち早くラナパーの元へ戻る。僕はもうどうやらこの瞬間からラナパーなしでの生活はできなくなったらしい。今振り返るとそう思う。

そして手元には高校生ながら少し調べて用意してみた道具たちがいた。100均で買った靴用ブラシ・クロス・スペアのスポンジ。そしてラナパー。パズルのピースはここに集まった。あとは試行錯誤でパズルを組み立てるのみなのだ。

まずブラシで靴全体を軽く磨く。ほこりやごみを落とすように。ローファーのボディとソールの間も気にかけながら、そして次にクロスを指先に密着するように巻き付ける。細かい部分にまで自身の指が届くように、気持ちを込めて全体を拭きあげる。だんだんその手つきが艶めかしい動きをしていたことを思うと、きっと僕の当時の頭は性的興奮に支配されていたのだろうと思う。

そうしてローファーへラナパーを塗る下準備はできた。またあの高揚感を胸にいただきながら一度閉じていたラナパーの上蓋を再度開ける。先ほどと同じ、やさしい香りが僕の鼻腔内に広がる。

弾む心と高揚している脳みそを理性という鎖で縛り上げ、僕はラナパーの付属のスポンジで塗布すべく、スポンジを汚れなど一切知らないであろう純粋無垢の開けたてラナパーに密着させる。しっかりとした硬さ。想像していたよりもここにいる、と言わんばかりのテクスチャー。だがそれでもスポンジを見るとラナパーは確かにそこにいる。このコストパフォーマンスの良さに僕はさらにラナパーに心惹かれてしまった。

マジでラナパーに恋した。今もすき。

そしてやっとローファーに塗布したのだが。そこで世界が変わったのだ。しっとりと水気と生気を感じられる皮、反射する部屋の光、僕の目に飛び込む色彩が倍になったのかと錯覚したが、違う。

これが【ラナパー】なのだ。僕のようなめんどくさがり屋が使っても、目指していたピカピカの革製品にしてくれる。あの三科光平さんのもっていたような素敵な革にする、その夢が僕との距離を残り1㎝まで詰めてきてくれた。残りの1㎝はこれを継続するかどうかなのだ。

【ひたすらにローファーをラナパーで撫で回す】

そして僕はその1年での最高の集中力を発揮して両足のローファーにラナパーを塗り込んだ。いささか興奮しすぎて多くつけすぎてしまったのだが、ご愛嬌だろう。
その仕上がりはお世辞にも上手くできたとは言えなかったかもしれない。しかしそんなことは関係なかった。僕は、ラナパーがここまで優れたものだということに憑りつかれてしまっていたのだから。

そうしてラナパーの魅力、革の美しさにすっかり魅了されてしまった僕は今でもラナパーを使っている。もう8年ほどの付き合いになるラナパー。なくなるたびにAmazonで注文して、自宅で僕のことをドキドキさせるために待っていてくれている。その姿は出会った頃のあのままで。まるで白磁器のような白さと純情をそのままに、今も僕の隣で静かに鎮座している。

【5年間ラナパーを塗り続けた僕の財布】

ここで僕が5年間ラナパーを塗りたおしてケアを続けている財布を見てほしい。上記の話で出てきたローファーは合皮だったから残念なことに加水分解をして二度とはけなくなってしまった。無念。

5年間ラナパーを塗り続けた財布

これが僕の財布。ブランドは”ココマイスター”。使われている革はブライドルレザーでかなり丈夫なものなんだ。

そしてラナパーでケアを続けた結果今や鏡面仕上げのようになっている。写真を撮るのにも一苦労。しかし、この輝きなのだ。高校生の頃の僕が求めたピカピカの革靴の輝きが確かにそこにある。それだけで今の僕は幸福感に包まれている。小さな幸せを感じれる人間でいられてより自分が好きになる瞬間になるんだ。

【理想のアイテムは理想のケア方法と自分のライフスタイルにて】

今思えば三科光平さんは美容師という一般企業のサラリーマンよりも就労時間が長い職業についているからこそ時短で美麗になるラナパーを知っていたんだと思う。今となっては切り離せなくなってしまった僕のマストアイテム。ケア用品は進むほどに沼だから自分の財布との相談しながらになるが気が向くならば、一度手に取ってみてほしい。

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